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飛内千穂

気軽に相談できる場所「 児童発達支援センター にじのおと 」

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更新日:

その子に合った居場所を…。

飛内 千穂さん
どんな子ども達が利用するの?

少し言葉が遅い子、集団活動が苦手な子、こだわりが強めな子――。 利用されるきっかけは様々で、保健師さんから紹介されてくる場合もあれば、親御さんが気づいて相談されるケースもあります。

にじのおとの外観 にじのおとの外観
「にじのおと」での生活と支援の考え方

以前ご紹介した「にじのはし」と同じく、「にじのおと」でも支援の柱は4つ――療育・色育・食育・音育です。

「にじのおと」では、視覚からの情報を受け取りやすいお子さんが多いため、スケジュールを見える形で提示し、活動に見通しを持てるように工夫しています。 また、年齢や発達の段階、グループによってスケジュールを細かく分け、その子に合った進め方をしています。慣れてきた子には、あえて急な予定変更を経験させるなど、臨機応変な対応力を育む工夫も行っています。 「にじのおと」は、ずっと通い続ける場所ではありません。 将来的に保育園や幼稚園への就園ができるよう、お子さんの成長に合わせたご提案も行っています。

にじのおと にじのおと
現実としての「壁」

けれど、現状では大きな壁があります。 それは「保護者の方の“理解”」です。 ご家庭によっては、「児童発達支援センターに通う」ということを、なかなか受け止めきれない方もいらっしゃいます。 もちろん、理解して前向きに通われている方も多いですが、中には「保健師さんに言われたから来ただけで…」という方も少なくありません。 でも、だからこそ知ってほしいのです。 「少し他の子と違うかも」と感じたなら、それを否定せず、まずは受け止めてあげてほしい。 「うちの子は大丈夫」そう思うのが親心です。 けれど、受け止めて、支援を受けることができれば、その子の未来は確実に広がっていきます。 「にじのおと」では、多様性を大切にし、“生きづらさ”を少しでも理解してくれる人たちに囲まれながら、その子にとっての「過ごしやすさ」を第一に考えています。 みんなに合わせるのではなく、その子がどうしたら暮らしやすくなるかを一緒に探していく場所です。

にじのおと にじのおと にじのおと
地域との関わりについて

七飯町では、小さいお子さんだけでなく、小学生になってからも保健センターの方々が継続して関わってくださいます。 そのため、「にじのおと」「小学校」「保健センター」が連携し、その子にとって最も適した環境を整えることが可能です。 また、七飯町では、入所時には障がい福祉課と事業所が100%関わって支援してくれる体制が整っているため、安心して手続きを進めることができます。

児童発達支援に関心のある方へ

「どんな小さなことでもかまいません。 “こんなことで相談してもいいのかな…”と思うようなことでも大丈夫です。 何か気になることがありましたら、ぜひ一度気軽にご相談ください。 支援を受けるかどうかは、相談したあとでご家族と一緒に考えていけば大丈夫です。 どうか構えずに、安心してご連絡いただければと思います。」

にじのおと 余談…筆者の想い

私は小さい頃から発達障がいの疑いがあると言われてきました。 けれど、母は強く検査を望まなかったし、私自身も“自分が発達障がいだと認めたくない”という気持ちがありました。 その“無駄なプライド”が、結果的に自分自身を苦しめることにつながってしまった――今はとても後悔しています。 何もしなかった私は、最終的に発達障がいだけでなく精神的な病も抱え、
「なぜ自分は人と同じことができないのだろう」
「どうしてこんなに生きづらいのだろう」と、自分を責め続けてきました。
もし、あの時検査を受けていたら。
もし、母が発達障がいについて調べてくれていたら。
もし、支援を受けていたら――。
きっと違う未来があったかもしれない、と、取材中何度も思いました。
今、どの支援施設も子どものこと、そして保護者のことを本気で考え、向き合い、支えてくれています。 私のように、苦しむ子が一人でも減ってくれることを願いながら、この文章を書きました。 偏見のない世界を。 多様性が尊重され、どんな子でも受け入れられる社会を。 七飯町から、道南から、日本中へ――この想いが、届きますように。

日曜日・祝祭日・年末年始(6日間程度)はお休み

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